2018.08.03 | コラム
愛犬の体臭が出やすい原因と対策
愛犬の体臭が気になるからトリミングに行ったのに、、、
トリミング後なのに、もう体臭が気になる、、、
もしかしたら、トリミングサロンで担当したトリマー がしっかりシャンプーしてくれなかったのではないか?!
そう思ったことはありませんか?
今日は、愛犬の体臭の原因についてお話いたします。
愛犬の体臭が出てしまう原因について
体臭を引き起こしている根本的な原因
『皮脂の分泌量』が関係している!
体臭の原因は、皮脂の分泌量が大きく関係しています。
『皮脂』と聞くと、体のベタつきや皮脂汚れをイメージされますよね?
なんだか体に不必要で、シャンプーで全部綺麗に洗い流してあげた方が良い!
そんなイメージを持たれている方も多いと思います。
本当は、皮脂にもちゃんとした大切な役割があるって知ってましたか〜!
皮脂って何??
皮脂は、毛穴の内側の真皮あたりにある『皮脂腺』で作られ、毛穴を通って皮膚の表面に分泌されるものです。
人でも皮脂は、顔のテカリやシワの原因、毛穴のたるみやニキビの原因と言われていますが、犬も同じように、毛穴から皮脂が分泌されているんですね!
皮脂の役割は??
皮脂は、体の水分量を調整する役割を持っていると言われています。もちろん保湿機能には、皮脂だけが関係しているわけではありませんが、
皮脂は、皮膚の乾燥を防いだり、体に付着している雑菌やカビ菌から体を守るバリア機能の役割を果たしています。
皮脂の分泌量が犬によって違っている理由
皮脂の分泌量は、犬によって様々で、生まれつき皮脂の分泌量が多い(ベタつきやすい)子もいますし、犬種によっても皮脂の分泌量の多い犬種があり、また、逆に少ない子もいます。
油分の多いフードや添加物、油分の多いオヤツなど、食生活によっても、分泌量が多くなってしまう場合がありますよ!
また、夏場の暑い季節は、皮脂の分泌量は多くなりやすく、冬場の寒い季節は、分泌量が少なくなるとも言われています。
愛犬の被毛がベタつきやすいとか、体臭やフケといった皮膚トラブルが起こり易い場合は、まずは食生活の見直しからおこなってあげると良いです。
皮脂が悪さをしてしまう理由
皮脂は、健康的で適度な分泌は、体の皮膚を守る役割をしていて大切な機能を持っていますが、
この皮脂が、体調不良や免疫力の低下、食事等により、『過剰に分泌されてしまう場合』と、逆に『分泌量が少なすぎる場合』に、皮膚トラブルを引き起こしてしまいます。
皮脂の分泌バランスが崩れてしまった場合の症状例
油性脂漏症
過剰に皮脂が分泌されてしまうことで、被毛がベタつき、触った時に脂っぽく感じる状態ですね。
この場合、通常のシャンプーでは脂がシャンプー剤や水を弾いてしまうため、シャンプーの泡がすぐに消えてしまい泡立ち難くなったり、ベタつきが一度のシャンプーではなかなか取れないため、
トリミングの後でも、例えばトイプードルであれば、毛立ちが悪く、すぐに毛がクルクルとカールが戻ってしまったり、体臭がすぐに出てしまう。皮膚の炎症等を引き起こす原因となり易いです。
皮脂汚れ
皮脂汚れというのは、皮膚の分泌量が過剰になることで、毛穴を通って皮脂が出てくる過程で、被毛の根本、毛穴付近に、皮脂が固まりつくことです。
ベタベタとした被毛にもなりますが、それ以上に!!
被毛で覆われているワンちゃんにとって、毛穴付近というのは通気性が悪く、湿気がたまりやすい状態です。
皮脂汚れが多いと、そこに雑菌やカビ菌にとって繁殖し易い環境になってしまい、これが皮膚トラブルや、体臭を引き起こしてしまうんですよ〜!!
乾性脂漏症
これは、皮脂の分泌が、逆に適度な量より過剰に分泌量が減少してしまうことで、皮膚が乾燥しやすく、フケなどを引き起こします。
また、乾燥した皮膚というのは、皮膚のバリア機能が低下している状態ですので、雑菌やカビ菌から皮膚を守れず、増殖を許してしまうことで、皮膚の炎症等を引き起こしてしまう原因に繋がったり、
シャンプーやドライヤーの熱など、健康な状態の時は全く問題がないものにまで、過剰に反応してしまう場合があります。
飼い主様が愛犬の状態に合ったケアをすることが大切
皮脂の分泌量は多すぎても、少なすぎても、皮膚トラブルの原因になってしまうということなんですね〜
愛犬も食生活から見直してあげて、体の中から健康にしてあげることと、
トリミングの時も、愛犬のことを一番よく知っている飼い主様から、愛犬の状態とシャンプーの希望を担当トリマー にお伝えして、愛犬の状態に合った施術をしてあげることが大切になります。
皮脂汚れやベタつきの多い子の場合
皮脂の分泌量が多くて、皮脂汚れやベタつきやすい子は、皮脂汚れをしっかりとシャンプーで洗い流してあげないと、体臭や皮膚の炎症の原因になってしまいます。
トリミングサロンで一般的に通常シャンプーで使われているシャンプーは、色んな体質の犬に使っても、トラブルの原因とならない、自然系成分で作られたオーガニックシャンプーを使っているところが最近では増えています。
しかし、皮脂の分泌量が多い子に、オーガニックシャンプーで洗うと、どうしても皮脂汚れまで綺麗に洗い流すことが難しいです。
逆に、皮脂汚れを落とそうとして、ゴシゴシ洗ってしまうと、皮膚の表面に、目には見えない細かい傷つけてしまったり、適度な量以上に皮脂を洗い流してしまって、乾燥の原因になることもあります。
また、ベタつきの酷い子用のシャンプーをトリミングサロンでは使用しているところが多いのですが、
このシャンプーも、脂汚れに効果があるということは、洗浄力が高いということです。
洗浄力が高いということは、それだけ刺激が強いシャンプーもありますので、ワンちゃんの体質や今の皮膚の状態に合わせて適切なものを使い分けるトリマー の知識も必要となってきます。
ただ皮脂汚れは、落とせば良いってものでもないんですね!!
皮膚の乾燥でフケが出ている場合
皮脂の分泌量が正常におこなわれず、皮膚が乾燥している子は、皮膚表面のバリア機能も低下している状態です。どちらかと言うと、ベタつきのある子よりも乾燥している場合の方がシャンプーの工程は慎重に行わなければいけません。
いつもなら平気な子でも、いつもと同じシャンプーでも反応が出てしまったり、シャンプーすることで、さらに乾燥を引き起こしてしまいますので、使用するシャンプーやドライヤー熱には注意が必要です!!
トリミングサロンを選ぶ際のポイントとしても使える!
もしも乾燥やベトつきといった状態を担当トリマー に質問した際に、
『うちのシャンプーはどんな子にも万能に効果のあるシャンプーを使ってるから大丈夫!』
『そんなこと気にしないでも、通常シャンプーで落ちるから大丈夫!』
もしもこんな返答なら注意が必要です。
トリミングサロンには、色んな体質の子が毎日きますし、皮膚が健康な子もいれば、皮膚が敏感だったり、状態悪化をすでにしている子だっています。
それら全ての子に、1つのシャンプー剤で万能に効果のあるシャンプーというのは、世の中にはありませんし、いつもきている子でも、その時の体調や年齢によっても皮膚の状態は変化していますからね〜
担当トリマー の知識が乏しい回答ですので、トリミングサロンを選ぶ際の1つの判断材料にすると良いですよ☆
当店のシャンプー施術について
皮脂汚れやベタつきが多い場合
皮脂汚れやベタつきが多い子は、上記で話したように、菌が繁殖して体臭が強くなっている場合が多いです。
そういった場合は、皮膚の状態をみて、『Wシャンプー』や『パーフェクトコース』を提案しています。
マグネシウム系シャンプーを使用
皮脂汚れや被毛のベタつきが強い場合は、まずはしっかりと洗浄して余分な脂分を洗い流さないといけませんね。
この際に、刺激が強かったり、皮脂を過剰に洗い流しすぎても、皮膚の乾燥の原因となってしまいます。
そこで、当店では、マグネシウム系シャンプーとアミノ酸系シャンプーを使用し、
また皮膚の状態に合わせ、このシャンプー剤に数種類の効果を高める成分剤をブレンドして、その子に合ったシャンプーを行なっています。
『Wシャンプー』や『パーフェクトコース』は通常シャンプーよりも値段が高いのですが、これがその理由です。
マグネシウム系シャンプーのメリット
シャンプー剤は、皮膚へ浸透するのが普通です。敏感肌の子が、なぜシャンプーで炎症を起こすのか?というのも、このシャンプー剤が皮膚へ浸透することで、反応が出ているんですよ〜!
マグネシウム系シャンプーは、皮膚の刺激となる成分の皮膚への浸透を抑制するため、敏感肌の子でも炎症反応が出ずらく、それでいて皮膚の表面の汚れだけを除去できるというメリットがあります。
また、トリミングサロンの通常のシャンプーやドライヤーの熱により、シャンプー後というのは、施術前と比べて皮膚の水分量が減少し、乾燥しやすい皮膚の状態になります。
マグネシウムには、皮膚の免疫力を高める効果があるのはご存知でしょうか?
マグネシウム系シャンプーを使用することで、シャンプー中に、汚れを落としながら、マグネシウムを皮膚から補給することで、皮膚のバリア機能を高めることができるので、皮脂汚れの状態で弱った皮膚を菌や外的要因から守る効果があります。
当店がマグネシウム系シャンプーを使用する理由です。
アミノ酸系シャンプーのメリット
『Wシャンプー』や『パーフェクトコース』では、マグネシウム系シャンプーで一度目のシャンプーを行い、仕上げにアミノ酸系シャンプーで2度目のシャンプー仕上げを行います。
アミノ酸系シャンプーを使用することで、少なからずシャンプー施術によって起こってしまう皮膚の乾燥を防ぐ効果があります。
具体的には、シャンプー中に起こる、皮膚を構成する必要な成分までをシャンプーで洗い流してしまうことをアミノ酸が抑制し、それと同時に皮膚のバリア機能を高める効果がアミノ酸にはあります。
仕上げにアミノ酸系シャンプーを使用することで、
脂汚れを落とす = 皮膚に必要な成分までを落とさない
シャンプー施術で起こる、これらの対比した関係をうまくコントロールしています。
よって、体臭や皮膚トラブルの原因となる皮脂汚れをしっかり落とし、
それでいて、皮膚は保湿の保たれた健康的な状態を保てるため、ドライングの熱からも過剰な乾燥を防ぐ効果があるんですよ!
乾燥がひどくフケが出ている場合には、このアミノ酸系のシャンプーをメインに使用しております。また、バリア機能が低下している場合には、アミノ酸系に保護を目的とした成分のブレンドシャンプーでシャンプーをおこないます。
『Wシャンプー』や『パーフェクトコース』には、シャンプー後のコンディショナーも、当店では、愛犬の状態に合わせてブレンドと使いわけをおこなっておりますが、当店のオリジナルですので、外部に全てをお話できませんが、もしも愛犬のベタつきが気になっている方は、当店にご相談ください。
体臭についてまとめ
いかがでしたか。
特に夏場は愛犬の体臭やベタつきについてご相談されるお客様が多いですが、どうしてそうなるのか?がわかると、トリミングが楽しくなりますね〜☆
ベタつきや皮脂汚れは、体臭や皮膚トラブルの原因となりますので、他の子よりも皮脂の分泌量が多く、ベタつき易い子は、こまめにシャンプーしてあげて、雑菌等の繁殖しずらい健康的な状態に保ってあげることをオススメします。
また、ご自宅では、食生活に気をつけ、オヤツのあげすぎは要注意ですよ〜!!
ご自宅での愛犬の体内からのケアと、トリミングサロンでの体外からのケア、どちらも大切です。
トリミングサロンというのは、飼い主様と一緒に愛犬のケアをする役目があるんですね。
今日の話で、また1つトリミングサロンに行くのが楽しくなってくれたら嬉しく思います。
それでは今日はこの辺で!
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