2022.01.25 | コラム
犬のアジソン病って何?

こんにちは!トリマーの黒岩です(^^)
みなさんは「アジソン病」という言葉を聞いたことはありますか?
初めて聞いた、なにそれ?どんな病気なの?と思った飼い主さんは多いかと思います。
なので、今回は「アジソン病」についてお話したいと思います。
アジソン病とは
アジソン病は「福腎皮質機能低下症(ふくじんひしつきのうていかしょう)」のことで、副腎皮質の臓器機能が低下してしまう病気です。
副腎とは、左右の腎臓の頭側に位置する小さい器官で、皮質と髄質に分かれます。
副腎の皮質の部分を副腎皮質といいます。
副腎は、主に下記2種類の副腎皮質ホルモンを生成しています。
- グルココルチコイド(コルチゾールなど)
→糖や脂質、タンパク質の代謝、ストレスに対する作用や血圧維持などの役割
- ミネラルコルチコイド(アルドステロンなど)
→ナトリウム、カリウム、水分の調節などの役割
アジソン病は、犬が生きていくうえで必要不可欠な、この両方のホルモンの分泌が低下することで、さまざまな病気を引き起こします。
その症状は、意気消沈、震え、下痢・嘔吐、食欲低下、多飲多尿など。
発見が遅れると、突然の呼吸困難や意識消失などを起こすことがあります。
症状が曖昧で、重篤になって病気が発見されることもある厄介な病気です。
犬にこんな症状・しぐさが出たら注意!!
- 元気消失
- 食欲不振
- 体の震え
- 嘔吐・下痢
- 多飲・多尿
- 筋力低下
- 体重減少
- 脱水症状
アジソン病にかかりやすい病気
- プードル(全サイズ)
- グレートデン
- ビアデッドコリー
- バセットハウンド
- ポーチュギーズウォータードッグ
- ノヴァスコシアダックトーリングレトリーバー
- ロットワイラー
- ソフトコーテドウィートンテリア
- ウェストハイランドホワイトテリア
- レオンベルガー
※順不同
犬のアジソン病の原因
副腎そのものの障害
「特発性副腎皮質機能低下症」と呼ばれ、この「特発性」が、実にアジソン病の9割を占めるのです。
副腎が萎縮・破壊し、副腎からの分泌ホルモンが低下することによって異常が起こります。
原因は主に自己免疫疾患とされていますが、発祥段階で異常を見極められないああいが多く、正確な特定に至らないことがほとんどです。
感染症や悪性腫瘍、血柱、クッシング症候群治療の薬物性など、他にも原因はさまざまです。
脳の下垂体の障害
副腎以外の器官の異常に続いて発症することから、「二次性副腎皮質機能低下症」と呼ばれています。
脳の下垂体周辺脳腫瘍。感染。炎症。東部損傷など。これらによってホルモンの分泌が低下し、二次的に副腎皮質が萎縮し、結果的にコルチゾールの分泌障害に発展します。
ただし!下垂体周辺の疾患によるアジソン病発症率は、極めてまれです。
アジソン病の予防法
アジソン病(副腎皮質機能低下症)の明確な予防方法はありません。
ですが、犬の異常を見極めることは可能です。
そのポイントは
- 多飲多尿
- 行動異常
- 体重の著しい減少
などが挙げられます。
飼い主さんが日ごろから愛犬の様子に注意して、早期発見・治療に繋げることが大切です。
もし、おかしい様子があれば早めに動物病院を受診しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
犬のアジソン病は、どの犬種がなってもおかしくない病気です。
愛犬の様子が普段と違っておかしかったら、動物病院を受診するようにしましょう。
定期的な健康診断も大切です。
愛犬の病気に気づけるのは飼い主さんだけです!楽しい生活を送るためにも早期発見できるよう、日ごろからコミュニケーションをたくさんとるようにしましょう。

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